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月光の誘惑《番外編》
第2章 月下の桜(二)
「あかりっ、いい?」
「来てっ、翔吾っ」
今日は「好き」と言ってくれないんだね。
こんな、「嘘」の関係に一番ふさわしい言葉なのに。
意地悪な思いと、駆け上ってくる欲望を、ぐちゃぐちゃにかき混ぜて。
深く深く繋がったまま、その最奥に己の醜い欲望を弾けさせる。何度も精液を吐き出して、あかりの中を汚す。
あかりはとても綺麗なのに、どうして俺の想いはこんなに醜いのか――本当に、嫌になる。
「……っ、あかり」
窓の縁に座らせて、陰茎を引き抜く。そのまま、中指を挿れて、「やだっ」と喚くあかりの唇を塞ぐ。
ショーツはお互いの体液でぐしょぐしょに濡れそぼっている。
不安定な場所でのセックスで、あかりはイケていない。
だから、クリトリスを親指で弾いて、彼女の絶頂を誘う。
おいで、あかり。
俺だけイクなんて、フェアじゃないでしょ。
「んんんっ、しょ、っあぁ」
「いいよ」
おいで。
窓際に追い詰め、快楽の淵に追い詰め、俺はただ願う。
クリスマスが来るたびに、俺とのセックスを思い出して欲しい、と。