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月光の誘惑《番外編》
第2章 月下の桜(二)

「んんっ」

 中の締め付けが強くなる。何度か収縮を繰り返して、俺の指を、刺激を誘う。
 あかりがまた強く抱きついてくる。唾液が顎を伝い、汗が滑り、ワンピースの上に落ちる。

「っあ!」

 ビク、とあかりの体が跳ね、ぎゅっと俺の指を締めつける。
 窓越しのイルミネーションの海の中で、俺の腕の中で、切なく喘ぐあかりがかわいい。震えるあかりが愛しい。
 ねぇ、あかり、気持ち良かった?

「やっ、あ!」

 イッた直後に乳首を舐めると、体がすぐに反応する。ビクビクしてかわいい。
 中指を抜いて舐めると、ほんのり潮の味。薄い海の味。あかりのすべてが美味しいと思う。

 あかりは窓に体を預けたまま俺をぼんやりと見つめてくる。俺と目が合うと、荒い息のまま微笑んでくれる。

「ごめ、ね……汚し、ちゃっ、た」
「いいよ。そのために買ったものだから」

 男が服をプレゼントするのは、脱がしたいからか、着たまま犯したいからかに決まっている。オレンジのワンピースが汚れても、ワインレッドのニットワンピースがある。あ、でも、下着はなかったか。

「あかり、気持ち良かった」
「私も。ありがと」

 触れるだけのキスをして、抱き合う。
 クリスマスイブは、あかりと過ごす聖なる夜は、まだ始まったばかり。
 一晩でどれだけあかりを汚せるか――楽しみだ。

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