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第5章 聖夜の恋人

縣の激しく力強い律動に光の華奢な身体が揺さぶられる。
「…あ…ああ…っ…は…あ…んん…っ…れいやさ…」
光の身体にはまだ襦袢がしどけなく絡まりついている。
白いリネンの海に美しい黒髪が流れ、襦袢がしゃらしゃらと光の動きと共に艶めいた音を立てる。
「…んんっ…や…も…そんな…むり…」
光の花芯に縣の熱り勃った雄を激しく打ち付ける度に、半開きの妖艶な唇から甘く切ない譫言のような喘ぎ声が漏れる。
「…れいやさ…ああ…んっ…そんな…しないで…からだが…どうにかなりそ…う…」
…この目の覚めるほど美しい気高い花のような姫君を、思う様に征服し、強引に犯しているような感覚に縣は倒錯めいた快楽を感じ、身震いする。
「…まだまだだよ…君に私だけの印をつけなければ…光さん…！」
わざと淫らな言い方で、光の耳元に吹き込む。
「…光さん…なんて身体だ…犯しても犯しても…私を締め付けて離さない…そして、熱い蜜が止めどなく溢れて纏わりついてくる…」
「…や…はずかしい…やめて…ああ…んっ…」
「光…可愛い…光…！」
呼び名を変える。
縣の苦しげな吐息交じりの声で呼び捨てにされ、光の身体が敏感に反応する。
縣にしがみつき、下から煌めく瞳で熱く見つめる。
「…もっと…呼んで…光って…」
「…光…愛しているよ…光…！」
「…ああ…礼也さん…私も…私もよ…」
奪い合うような濃厚なくちづけ、光の華奢な手首を押さえつけ、荒々しくも手練れた律動を再開する。
光は無意識にほっそりとした長い脚を縣の引き締まった逞しい腰に絡みつける。
貪欲に快楽を貪るような淫らな姿にそそられ、縣は光の乳房をわざと乱暴に愛撫する。
「…ああ…っ…も…ほし…い…」
「…何がほしいの…？光…」
「…れいやさんの…が…ほし…」
「…私の…何が…？」
縣は光にすんなり快楽を与える気はなかった。
光のように勝気で気高い姫君に淫らで淫靡な言葉を言わせることで、更に高みの快楽を光に与えたい目論見があるからだ。
いやいやと子供のように首を振る光を、優しい口調で誘導する。
「…言って…光…何がほしいの…」
「…礼也さんの…子種を…ちょうだい…」
羞恥に打ち震え、白い頬を薄桃色に染めながら喘ぐ。
「…ちょうだい…奥に…かけて…たくさん…」
光の濃い琥珀色の瞳が官能の色に染め上げられる。
淫らな薫りが漂うような琥珀色…。
縣は低く呻く。
「…光…！」