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第5章 聖夜の恋人

縣は光の華奢な細腰を荒々しく掴み、壊さんばかりの勢いで己れの逞しい腰を打ち付ける。
二人の結合部から間断なく淫らな水音が響き渡る。
「…ああ…んっ…！…いや…っ…も…こわれちゃ…はあ…っ…んん…！」
快楽のきざはしを昇り始めた光の口から我を忘れた喘ぎ声が漏れる。
「…光…光…！…もう…私も保たない…」
光の秘花の奥からは熱く纏わりつく甘い蜜が溢れ、縣の猛々しい雄に絡みつき、光の花芯は妖しくねっとりとそれを締め付けてゆくのだ。
「…おねが…い…れいやさ…かけて…私の…に…たくさん…かけて…」
琥珀色の瞳が妖しく光り、光は猫のように密やかに笑う。

陶酔の中で縣は閃いた。
…光の肉体を支配し、彼女の上に君臨したはずだった。
だが…実は…
…支配されたのは…私だったのだ。
…君臨しているのは…光さんだったのだ。
この美しくも妖しい蜘蛛の糸に絡め取られたのは…私自身だったのだ…。

縣は思いもよらぬ倒錯感に陶酔する。
「…光…！愛している…！」
低く呻きながら光の花の唇を奪い、そして貪り尽くす。
光に手を取られ、縣もまた快楽のきざはしを昇り始める。
「…出すよ…光…君を孕ますほど…出してやる…！受け止めてくれ…。んっ…！」
苦しげに寄せられた縣の眉間には、男の色気が滲む。
「…だして…たくさん…あなたの…こどもを…うみたい…ああ…っ…は…あ…んっ…！」
縣の熱く大量の樹液が、光の子宮に容赦なく放出される。
「…ああっ…熱…っ…！…も…イく…イく…イッちゃ…う…！…んんっ…！」
その快楽の凄まじさと熱さと質量に光は身震いし、小さく悲鳴をあげ、縣にしがみつくとそのままゆっくりと意識を手放した。

縣は長く尾を引く快楽の余韻に酔いながらも、最後の一滴まで己れの樹液を光の子宮の奥底まで執拗に注ぎ続ける。

…私のものだ…。
この美しくも気高く勝気な姫君は…。
…私だけのものだ…！

縣は例えようもない幸福感に酔いしれながら、意識を失くしている光を抱き締め、優しく濃密に唇を奪う。
そして、吐息と共に愛の言葉をそっと吹き込むのだった。
「…愛しているよ、光…もう決して離さない…。君は私だけのものだ…永遠に…」