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背徳の主
第6章 顧客NO 033004C れな
今日は久しぶりに晴天となり、日中気温も上昇して桜の開化を促進させる。

それにつられて「Mid Night 」に来店する若い女性客の服装も春を意識して軽くなる。

千夏はショップの売れ筋に注意しながら、客の初夏に向けた新作の反応も気にする。。

千夏はメーカーの販促ツールをディスプレイしたランジェリーに設置していた。


新たに3人の10代と思われる女性客がやって来た。

その内2人は親しい友人らしく、楽しく会話しながら店内を歩き始めた。

もう1人は私服を着ているが、顔立ちが明らかに高校生だと判る。

2人連れは初夏の新作コーナーに向かい、ディスプレイを観ながら色合いを選んでいた。

高校生風の客は店内を宛もなく歩いている。

千夏はレジに戻り、監視カメラのモニターで高校生風の女の子をチェックする。

突然2人連れの客から

「あの~すみません。」

千夏は新作コーナーの方へ向かう。

「いらっしゃいませ。何かありましたか?」

「この新作でブラジャーとセットのTバックが有りますか?」

「ちょっと美咲ちゃん!」

「お姉ちゃん、大丈夫よ。おじさん変態だからきっと喜び。」

千夏は2人の会話が面白かった。

「はい、ございます。」

千夏は棚の右側を探し、

「こちらはどうでしょう?」

そのTバックは前の生地がかろうじて割れ目を隠し、後ろはお尻の割れ目に紐がくい込む程度。

「お姉ちゃん、どう?」

美咲がデニムのスカートの股間に充てる。

「菜摘恥ずかしくて、そんなの履けない!」

「店員さん、どう思います?」

「お二人ともかなり若いので、最初は抵抗があると思いますが、慣れてしまえば大丈夫ですよ。」

「それにもし恋人でもいらっしゃれば、きっと興奮するかも知れませんね。」

「ほらね! 店員さんも同じ事言ってる。」

「菜摘は抵抗があるなぁ~」

「お姉ちゃん、慣れるって! それに私だけだと私が変態みたい。」

「仕方ないか~、店員さん、色の種類有りますか?」

「色は、赤、黒、ピンク、黄色、紫が有りますが。」

「お姉ちゃんは紫で、私は赤にしない?」

「仕方ない、じゃそれで。」

「以上でございますか?」

「もう少し見て回ります。」

「かしこまりました。ごゆっくり」

千夏がレジに戻る途中、あの高校生が声を掛けてきた。

「あの~ すみません。」
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