この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛憎
第6章 目隠し
電車の中での快感と、疑問に、萌は呆としていると
痴漢は吐息混じりの声で
「電車から降りたら、学校に休みますって、電話して?
二番出口で待ってるね…」
耳元に囁く。
「…は…い…」
萌は素直に頷いていた。
「ふふっ。良い子。じゃあ、またあとでね…」
電車のドアが開き、鞄の中にあったスマホを取り出し、登録してあった学校の電話番号を、ふらふらと歩きながら呼び出した。
ゆう先生に先ほど痴漢に言われた様に、学校を休む。と言う。
ちょっと、大丈夫なの!?と言う電話口の声に
大丈夫です。と、言いながら、改札を通り、二番出口で待機した。
「ひゃあっ!」
視界が、突然真っ暗になる。
心配するゆう先生に
転んだだけです。と言っていたら、頭に何か被せられた様だ。
『じゃあ、また明日ね!』
そう言うゆう先生に、
「はい、よろしくお願いします。」
と、挨拶し、電話がプツッと切れるのを待った。
横から
「僕の顔はまだ見せたくないから、目隠しと、帽子を被せさせて貰ったよ…。
僕が誘導するから、腕組んでくれる?」
痴漢の男の子の声が聞こえた。