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愛憎
第14章 涙
ゆうは驚きながらも

「も、萌ちゃん?今日部活休んだんじゃなかったっけ…?」

そんな事を言ってると

萌は

「ゆ…ゆうちゃぁーん…!!」

と、ゆうにしがみつき泣き出した。


「え?え?どうしたの?萌ちゃん?」

そう言うが、萌は泣きじゃくっていて、返事をしない。


萌の状況に戸惑っているが、ここでこうやっていても、埒が開かない。

「取り敢えず、保健室行きましょ?
保健室の先生、まだいるから、鍵貰ってくるから…」

ゆうは泣いている萌に優しく告げる。

萌は泣きじゃくりながら

「…分かりました…」

と、言った。




ゆうは養護教諭に18時までなら、と言う、時間制限を貰いながらも、了承を得て、萌と一緒に保健室の鍵を貰い、萌を連れ立つ。

萌はここに着くまで、泣き通しだったのか、ヨロヨロよろめいていた。

ゆうは萌の気持ちを解そうと、
「保健室の先生ね、保健室にあるもの、なんでも飲んでも構わないって。
萌ちゃん、今コーヒー飲みたい?それとも紅茶?」

と、萌に問いかける。


萌はいつもの萌らしくない、小さな声で


「…コーヒー」

と、言う。
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