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愛憎
第16章 思惑
「それがね、まこちゃんが、…萌ちゃん知ってるよね?」

「うん。あのかわいこちゃんね。小学生の頃、よく遊びに来てた。」

「その子に痴漢していたみたいなのよ」

「…はっ!?」

優衣子は驚きの表情を隠せていない。

健太もそれに合わせて

「……はぁぁぁ〜」
と、深いため息を吐いた。

優衣子は何か考えを巡らせている様で

「あ!だからオナ○ール片手にスマホ見てブツブツ言ってたのか!」

「「オナッ」」

ゆうと健太は目を剥く。


雪香はその状況に何を思ったのか、健太に

ねーオナドー○ってなーにー?と聞いている。


ゴホンと、赤面しながら

「雪ちゃん、あっち行って、積み木で遊んでようか〜」

と、健太は隣の部屋に行った。

ゆうはピクピクこめかみを動かしながら

「……優衣子、なんでそんなん知ってんの?」
と聞いた。

「いや、なんかノックしないで誠の洗濯物を部屋に届けようとしたらさぁ、…その時は彼女との予行練習だと思ってました。
ごめん、こんな時に」

「いやいや良いんだけど…」
と言いながらも、昨日、萌が見た業火の炎が優衣子にも見えてるのか、優衣子はビクビクしている。


(これは萌ちゃんに絶対言ってはいけない。
誠…どうしごいてやろうか…)

ゆうは完全に目が座っていた。
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