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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第7章 赤いシルシ
そして不破は机の上から、ソファーに横たわる花菜を見る。
「──…」
乱れた制服。スカートをまくられ露出した下半身。
そこから伝う赤い血液…。
ガタン!
不破は机から飛び降りて、俯く彼女の元まで歩いた。
顔を上げず、小刻みに震える彼女の
その背中へそっと手を伸ばし──触れる直前で止まった。
「……」
「…ぅ、…っ……ぅぅ」
「……お前」
触れる前に停止した手は、その後、一度引き返す。
「不破、どうする? この女…──」
「五月蝿い」
それから改めて花菜の腕を掴んだ。
片腕を引き上げ、無理やり身体を起こさせる。
さらに、無反応な彼女を立たせ、部屋の出口へ引っ張った。
何か言いかけた周囲の仲間を黙らせ、花菜とともに部屋を出た。