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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第8章 洗ってあげる
──
その後、浴室には伊月だけが残った。
花菜を先にあげてから、伊月は自分も服を脱いでシャワーを浴びる。
水量は最大だ──。
「…ハ ァ─!!……っ…!!」
壁にかけたシャワーヘッドから湯を出しながら、それを頭に浴びる伊月はうなだれていた。
「…ハァっ…ハァっ……馬鹿なのか、僕は」
左腕の肘を浴室の壁に付け
もう片方の手を……欲を吐き出したばかりの陰幹に沿えて
「…ぅッ……く……!!」
シャワーの音にまぎれるよう、声を殺していた。
右手全体で陰幹を強く握れば、ビクビクと震えながら残った精液が滴り落ちる。
拳を握る左の手には
まだ花菜の感触が──触れれば触れるほど素直に濡らす粘膜の感触が…
耳には、鼻にかかった弱々しい喘ぎ声が…
鼻には、うなじから香る汗ばんだ匂いが…
唇には、吸い付くような彼女の下唇の柔らかさが…
今もはっきりと残っている。
「花菜…──!…ッ…ぅ、く、ハァ、ハァ……」
そして伊月を苦しめていた。