この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第9章 俺はお前に興味がある
「……ハ…、…間抜けた…顔だな」
「…ぁ‥‥ふ…ッ…」
「…わかってるのか?……その、表情…っ…」
「‥ン…!!‥‥ン」
呼吸が上手くできないせいで力が抜けていく
「──…誘ってるとしか思えない…」
そんなこと……ない
抗議するべき彼女の舌は男に絡めとられ、大きく開いた口からひと筋の唾液が落ちる。
ねっとりとした口付けがしばらく続き
そして、やっと解放された時には花菜の足は崩れていた。
怖いはずの男の肩に…両手で必死にしがみついていた。
──
「…─ッ…は、‥ハァっ…! ハァっ‥ハァ……」
「……ク」
「…な‥…んで、こんな……//」
「自分で考えろ」
膝がガクガクする。
そんな花菜の腰に手を回した彼が、至近距離でまた笑った。
ろくでもない笑みだ。
優しさの欠片も、愛情の片鱗すら見当たらない。不破の笑みはとにかく黒くて──嘲笑にも似ていた。