この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第12章 かき乱す者
それがどうして…
「ねーねー、あのさー」
「……」
「ちょっと聞きたいんだけど、鈴村さんって不破センパイとどういう関係なの?」
「不破先輩…!?」
ぎょっとして目を見開く花菜。
そんな彼女の表情の変化を、目の前の女生徒も、その奥の同級生たちも皆が注視していた。
“ いったい何なの? これ…っ ”
彼女は驚いただけでなく、おおいに焦り始める。
不破との関係──。
そう言われて初めに頭に浮かぶのは、あの陵辱の一部始終だ。
それがクラスメイトに知られている──?
だとするなら冷静でいられる筈もない。
「な、な…っ」
「2年の不破センパイと何があったの?」
「な、んで、そんなことを聞くの…!?」
「ええー、だってぇ」
華があるタイプの目の前の女生徒はクラスの中心的存在で、いわゆるカースト上位者。
普段は接点の無い相手がわざとらしい笑顔で詰め寄ってくるものだから、花菜は余計に困惑した。