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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第13章 戒めの快感

「…ここまで大胆に付いてるならお前も気付いたよなぁ……このキスマークに」

「ぅ、……キ、ス……!?」

「ここ も……、ここもだ」

「それは…//」

場所を細かく教えるように、不破の舌が首元を這い回る。

何の事かと迷った花菜だがやがて思い出した。

昨日の……!

あれは、伊月お兄ちゃんがわたしに──

「…そ、れは……ハァ、お兄ちゃん…が」

「……」

「お兄ちゃんがしてくれたキス…──ッ」

「…そうか」

不破に舐められてゾクゾクと沸き起こる熱。息も徐々にあがってきた。

そんな花菜が途切れ途切れの言葉で答える。

このキスマークは、大好きな兄からの愛情だ。


「伊月お兄ちゃん、が……」


目隠しのせいで視界が無い中、自分の声だけが聞こえる違和感──。

声が裏返らぬよう気を張りながら一音一句をはっきりと口にする。

不破はちゃんと聞き取ったただろうか。


「ハァっ……ハァっ……」


「歪んでいる──…予想どおり…、いやそれ以上か」


「な……ぇ?」


「歪んでんだよ、お前の兄貴は」



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