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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第13章 戒めの快感
認めるわけにいかない
もし……もし認めてしまったら、わたし達は壊れてしまう
「…ッ……伊月、お兄ちゃん は……家族なの」
「……」
「兄妹で恋愛なんて、そんなの──…ゆ」
許されない
「──…そうだ、許されない」
「…っ」
「お前はそうやって常に自分を戒める。自分を騙し抑え付け、何にも気付かないフリまでして…俺に逃げようとしている」
「違います……!!」
「違わねえよ」
懸命に否定する花菜だが、不破には確信がある。
それは他でもない…彼女の涙が証明しているのだから。
嘘の無い純粋な色。
深い哀しみを映す温度。
指の先で少し触れただけで、その真意がダダ漏れだ。