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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第3章 ルール
──
ベッドから寝息が聞こえる。
浴室からはシャワーの音──。それが止むと、伊月が洗面所の扉を開けて廊下に出てきた。
妹を心配して帰りを待っていた彼は、まだ風呂にはいれていなかったのだ。
風呂上がりの伊月がキッチンを見ると、先ほどココアを入れていたマグカップが綺麗に洗われて乾かしてあった。
...フ
「そのまま放っておけば、僕が洗ったのに…」
薄暗く調整された照明の下で、言い付け通りに眠りについた花菜。
リビングに戻った伊月は彼女の寝顔を眺めてから、引き紐を使って灯りを消した。