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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第6章 助けて…お兄ちゃん

彼等は花菜の太ももに手を置いた。

スカート丈が長いおかげで直接肌に触れたわけではないが、おもむろに撫でさすられて彼女は萎縮した。

膝に置いた両手でぎゅっとスカートを掴み、首が無くなるほど頭を下げている。

「不破は怖くないのに、俺を怖がるって変な奴」

「…こ…怖がってなんか!」

「だったら顔あげなよ」

「……ムリ、です」

強がりをはさんでもほんの1秒後には元通り。

男たちがツケ上がるのを止められなかった。


「まーまー」


そんな中、ソファーの前に屈んで花菜の顔を覗きこんできたのは、先日の屋上で花菜を殴ろうとした…あの男だ。


「そうやって大人しくしてっけど、内心では期待してるんだろ?」

「……!?」

「あの時も言ってやったよな……。痴女つって」

「ちが…っ」

「違わないだろ。不破の奴に絡んで、遊んでほしくてのこのこ付いてきた癖によ」

「違う! 違います!」


何て事を言うのだろうか。

花菜は顔を真っ赤にして否定した。

ずっと俯いていた顔も咄嗟に上がって、目の前の男を睨み付けた。

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