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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第6章 助けて…お兄ちゃん

男たちは花菜の胸を見て、大きい、エロいと口々に言い始めた。
花菜にとってはそれすら耳が痛い。
中学までは普通の大きさだったのに…、高校生になったとたん日に日に膨らんでいく自分の胸は彼女のコンプレックスでもあった。
買い替えたばかりのブラジャーも、すぐにサイズが合わなくなってしまうのだ。
「外見地味子なのに、下着はやけに大人っぺ~」
「不破に見せたくて買ったの?」
“ 違う、そんなんじゃあない! ”
声を出せないもどかしさ。
悔しくて悔しくて、悲しくて涙が零れた。
だがその涙に気付いたところで、容赦ない扱いは変わらない。
「お? 泣いたか?」
「…ッ…ふ、んん……!!」
「安心しろよ──今からしっかり」
彼女の前に屈んで口を塞いでいる男が、その顔を近付けた。
ゾク..っ
「遊んで、やるからな」
「んん─!!」
「…─ッて!? 噛みやがった!」
息とともに耳にかかった言葉が強い悪寒をもたらす。
涙を流す花菜は、それを突っぱねる思いで男の手に歯を立てた。

