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再会という名のBAR
第2章 新しい店と新しいマスター
ギィ・・と音をたてた木のドア。
隙間からもれてくる明かりは以前と変わらないように見える。
店の中を覗いた伊知子は、くるっと振り返り、
瞳に親指を立てて見せた。
それからすぐに店の中へと声をかける。
「あの、2人なんですけど」
その声はやけにとろりとして聞えた。
こんな甘ったる声を出すなんて何年ぶりの事よ?と
瞳は突き押すようにして伊知子を店の中に押しやり自分も体を滑り込ませた。
ドアを閉めてからあらためて中の様子を見る。
カウンターの内側にいる男を見て、思わずハッと目を開いた。
そして伊知子の猫なで声の理由がわかった。
・・あらら、けっこうなイケメンだよ・・
心の中で口笛を吹く。
年齢も自分たちとあまり変わらなそうな、若い店主に瞳の頬もデレッと下がった。
「いらっしゃいませ。どうぞ、お好きな席へ」
店の中は、ムーンライトと変わっていなかった。
つやつやとしたマホガニーのカウンター。
奥にテーブル席が2つ。
変わっている所と言えばカウンターの背後の棚の酒の並べ方と壁の色。
それに飾ってあった絵画が写真に変わっていることくらい。
瞳と伊知子は360度回転しながら懐かしの店内を見回して、
顔を見合わせ胸をなでおろした。
隙間からもれてくる明かりは以前と変わらないように見える。
店の中を覗いた伊知子は、くるっと振り返り、
瞳に親指を立てて見せた。
それからすぐに店の中へと声をかける。
「あの、2人なんですけど」
その声はやけにとろりとして聞えた。
こんな甘ったる声を出すなんて何年ぶりの事よ?と
瞳は突き押すようにして伊知子を店の中に押しやり自分も体を滑り込ませた。
ドアを閉めてからあらためて中の様子を見る。
カウンターの内側にいる男を見て、思わずハッと目を開いた。
そして伊知子の猫なで声の理由がわかった。
・・あらら、けっこうなイケメンだよ・・
心の中で口笛を吹く。
年齢も自分たちとあまり変わらなそうな、若い店主に瞳の頬もデレッと下がった。
「いらっしゃいませ。どうぞ、お好きな席へ」
店の中は、ムーンライトと変わっていなかった。
つやつやとしたマホガニーのカウンター。
奥にテーブル席が2つ。
変わっている所と言えばカウンターの背後の棚の酒の並べ方と壁の色。
それに飾ってあった絵画が写真に変わっていることくらい。
瞳と伊知子は360度回転しながら懐かしの店内を見回して、
顔を見合わせ胸をなでおろした。