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再会という名のBAR
第2章 新しい店と新しいマスター
「以前の、ムーンライトの常連さんですか?」
おしぼりを差し出しながら微笑む男の顔。
その笑顔にはどこか懐かしさが感じられた。
「はい、そうなんです。もう4年も通っていて・・
まさかマスターが亡くなって閉店なんて思いもしなかったから・・ねぇ?」
伊知子の同意を求める語尾に、瞳が続けた。
「張り紙を見て12月には新しいお店がオープンするってわかってたんだけど、
なんだか腰が重くなって。
ぜんぜん違う雰囲気のお店になってたらどうしようって心配もしてたんだけど、
大人のバーってところが変わってなくてすごく安心しました」
本音を言えば、ムーンライトとほとんど変わっていないと言いたいところだが、
新しい店主にとってそれは決して嬉しい言葉ではないはずだ。
ムーンライトを引き継いだというならまだしも、
新たな店主の新たな店、ならばまた別の個性があると
客に評価してもらいたいだろうと、瞳は言葉を選んだ。
おしぼりを差し出しながら微笑む男の顔。
その笑顔にはどこか懐かしさが感じられた。
「はい、そうなんです。もう4年も通っていて・・
まさかマスターが亡くなって閉店なんて思いもしなかったから・・ねぇ?」
伊知子の同意を求める語尾に、瞳が続けた。
「張り紙を見て12月には新しいお店がオープンするってわかってたんだけど、
なんだか腰が重くなって。
ぜんぜん違う雰囲気のお店になってたらどうしようって心配もしてたんだけど、
大人のバーってところが変わってなくてすごく安心しました」
本音を言えば、ムーンライトとほとんど変わっていないと言いたいところだが、
新しい店主にとってそれは決して嬉しい言葉ではないはずだ。
ムーンライトを引き継いだというならまだしも、
新たな店主の新たな店、ならばまた別の個性があると
客に評価してもらいたいだろうと、瞳は言葉を選んだ。