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再会という名のBAR
第1章 突然の別れ・・


伊知子は中学の時からの親友。
地元に残ったままでいる、数少ない友人の一人だ。

職場も近い。
瞳の職場があるKという駅の隣りのSという駅で降りると高層のビルがある。
その中のオフィスで働く伊知子とは、月一ペースで会っている。

伊知子とBARムーンライトに通い始めたのは4年前から。
普段あまり行かない駅向こうのエリア。
そこに新しくできたタイ料理店の噂を聞きつけて
伊知子とさっそく偵察がてら行ってみた。

その帰り道、BARムーンライトを見つけたのだ。

今までうろついたことの無い細い路地。
何があるんだろうねとキョロキョロしながら歩を進めると、
ワイングラスと三日月をモチーフにした、おしゃれな看板が目に止まった。

「ねえ、ちょっと冒険してみようよ」

「でも・・中見えないとコワくない?入ったらえらく高かったりしてさ」
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