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契約的束縛ー羞恥公開調教
第9章 調教師の心



「そう・・ですね・・・」


ガーゼの上から頬に触れて、美波は何か考えているよう。


あれは美波が悪い訳では無い、刀谷の一方的な圧力で、悪いのは刀谷の方だ。
美波はただ契約に従ったに過ぎないんだが、どう言えば分かって貰える?



(こういう時の、女への声の掛け方が分からん)


男所帯が多かったせいか、女に普通に声を掛けるのは皆無に等しい。
これでも、美波には話している方だぞ、俺的には。



「・・・
なんだ‥‥俺は気にしないからな、傷痕なぞ‥
悪いのは向こうだ、美波は何も気にしなくて良い・・・」


「・・・・・本郷さん・・・」


「傷痕など化粧でどうにでもなる‥
毎日俺が化粧してやったって良い、これでも自信はある、だから悲観的に考えるな美波」


「・・ありがとうございます・・・
本郷さん、本当に化粧上手ですよね、私初めは驚きましたから」


「手先は器用なんだっ」


こんな、普通の会話をされたら、俺の方が照れる。
調教師としてだったら、幾らでも女に対応出来るが、こう普通にされると困るというか。



「逆に私の方が教えて欲しいくらいです」


「・・その内な・・」


俺が唯一出来た事。
隣に座って朝食を食べる美波の頭を、ポンポンと軽く叩き撫でる事だけだった・・・・・



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