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第19章 ２人目の主催

櫻澤さんは、何時もこうやって私の心を乱す。
私が反応するのを知っていて、ワザと言ってるみたい。


これも、櫻澤さんの魅力の１つだとは思うよ。






「そうですね‥
ルールは３つ、それを２ヶ月間守れば契約は成立になります」


「・・・ルール・・・」


只今面接中、こういう時の櫻澤さんは大猫被り。
私も、この話し方に騙されたもの。


穏やかな丁寧口調。
今考えたら、あり得ない！！



「そこまで難しいルールではありません‥
ただし、３つ目の契約内容は、破った時点で即契約破棄になります」


「・・求めない・・」


もっぱら、櫻澤さんと面接者の会話。
私は、そのやり取りを見て、判断するのが仕事。



「どうですか？」


「守れるとは・・・思います・・・
命令と求めない・・
それを守れば、俺は２ヶ月後自由・・・」



『・・・どうだ？』


隣の櫻澤さんの、テーブルの下からの合図。


『・・ＯＫ・・』


それを受けて、私の方もサインを送る。
こういう悩めるタイプは、Ｍになるのが早いから。



「では、近日中にもう一度連絡を下さい‥
返事はその時で構いません・・・」


「分かりました、後で連絡します」


これは大丈夫、必ず来る。
嫌だったら連絡なんて寄越さない、後々この人も調教対象になる。