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それを、口にすれば
第9章 けれど、愛してる
(触ってほしい……そして早く、早くひとつに……)

その気持ちがどんどん高まるけれど、言葉には出せない。

「ううっ……結城さん、意地悪しないでください……」

そう口にはするけれど、心のどこかにそんな結城を求めてやまない自分もいる。
もちろん結城の優しさを愛してはいたが、それと同時に辱めて、支配する……そんな結城も自分の本能は求めてしまうのだ。

ショーツが下され、直に触れる結城の手の平がしっとりと馴染む。

パシッ……

先ほどよりも少し強い力で尻が叩かれる。
痛いはずなのに、ビリビリとした刺激は甘い快感として優雨に伝わった。

「私を、その気にしてみてごらん……そうでなければ、ずっとそのままだよ。優雨の欲しいものはあげられない」

結城を求めて、膣がキューッとしまるのが分かる。
自らの体液で濡れる太もも……。

自分の身体が、こんな風になるなんて。

(ああ、欲しい……欲しい……)

頭をベッドに埋め、両手を尻の横に沿うようにのばしていくと、指先が濡れた肉に触れる。

(いやらしい……)

熱に浮かされたように、結城のことだけをただ、求めてしまう。
ワインのせいだけじゃない……そんな自分に優雨は酔っていた。

(いやらしい恰好で、いやらしい私を抱いて欲しい……)

左右から指を伸ばし、濡れた秘唇を押し広げる。
そして、精一杯の言葉を口にした。
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