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それを、口にすれば
第11章 求め合う心
「言い訳は聞きたくないな」

低く抑えた声でそう言い、絞った手拭いを口に噛ませる。
……猿轡をされたのだ。

「ぐぐ……」

「優雨……かわいいよ」

言い訳をさせないためにされたことだったが、猿轡のお陰で一気に淫らな気持ちが高まってしまう。
もう、言い訳などする必要が無かった。

ゆっくりと尻を湯船の縁に乗せる。
そして右足……左足と縁の上に順番に上げると、優雨は足首をそれぞれの手で掴んだ。

結城の視線が真っ直ぐにこちらに向けられているのが分かるが、とても目を合わす勇気はない。

恥ずかしくて……恥ずかしくて。

これ以上ないほど広げられた両足の間に少し影になった秘部が覗く。
それだけでも十分にいやらしい恰好だったが、そこから更に優雨は「んっ……」と力を入れて腰を前に突き出していた。

目をギュッと瞑る優雨。
羞恥心で、身体がさらに熱くなる……。

褒められたい――
悦んで欲しい――

そう思っての行動だが、本当は自分自身の心と身体が求めていることだとは優雨はまだ気付かない。

「よく見えるよ……優雨の、全てが」

「……」

「ひだの間に隠れた淫乱な芽も、その下のピンク色の壁のその中まで……」

「ううっ……」

自分の姿が結城の目にどのように映っているか想像するだけで羞恥で身体が熱くなる。
しかしそれこそが、優雨が心の奥で求めているものだった。

目の前で自分を見下ろす結城と視線を合わすと、下腹部がズクリと音を立てる……
そして中から液体があふれ出すのをはっきりと感じていた。
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