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それを、口にすれば
第8章 空を駆ける言葉
やはり心は通じ合っているのだろうか……?
でも、もしそうだったら良介にあんなことをさせる訳がない……。

結城に確かめてみたいと思う。
いや、そこまでしなくても、ただ話ができれば……。

しかし優雨は機械音痴で、どういう仕組みでメールが届いているのかと考えるだけでも頭が痛くなりそうだった。
メールが届くのをただただ心待ちにする日々。

のどかな田園風景の向こうに風車が見えるのはオランダだろうか……ところどころに水路がある風景はテレビで見たことのあるアムステルダムかもしれない。
遠くにアルプスの山々が見えるのは、スイスか……それともイタリアだろうか?

出張ではどんなことをするのだろう。
今回もまた、ヨーロッパでの買い付けなのかもしれない。それとも買収する企業の視察?

どちらにしても優雨には無縁の、世界という大きな舞台を仕事場にしている結城をすごいなあと思う。

優雨はパソコンで写真を検索しては、遠く離れた地を移動している結城に想いを馳せた。

「理沙子さんが俺に会いたいって言うんだから仕方ないだろ……結城さんには内緒だぞ」

結城の留守中、良介はしょっちゅう家を空けた。
もともとの、週末だけという約束すら守られてはいなかった。

良介には悪いが、理沙子が良介にそこまで惚れ込むわけがないと思う。
それでも実際、二人は毎晩のように会っているのだから男と女はよく分からない……。

そして二週間が経ったころ、優雨の体には気がかりなことが起きていた。

生理が少し遅れていたのだ。

良介に抱かれた日、後から計算したらやはりあの日は危険日だった。
そして中に出されて……。

以前だったら飛び上るほどに嬉しいこの状況も、今の優雨には複雑なものとなっていた。
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