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支配~control~
第7章 愛と闇
私たちの周りだけ少しの沈黙が続く。

純さんよりも背が高い陸さんに覆われるように立ち、電車の揺れに身を任す。

「苦しくない?」
そう聞かれたと同時に、キキキーっと急ブレーキがかかり車内が大きく揺れた。

すると陸さんの胸の中に顔を埋める形になって...。
「あ、ごめん...っ」

「あ...いえ、大丈夫です」

「...なんか俺、茜ちゃんと会う度に謝ってる気がするな」
ははっと笑いながら見つめてくる陸さんの瞳を見つめ返し私も笑った。

「純は一緒?」

「はい、でもさっきの駅ではぐれちゃって...」

「急に人多くなったもんな」

ついさっきまで上半身と下半身が別の所にあるくらい人混みに押し潰されていたのに、今は少しだけ余裕がある。
それは、陸さんのおかげで..。

「ありがとうございます」

「ん?何が?」と言わんばかりに陸さんは静かに笑った。
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