この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
支配~control~
第7章 愛と闇
駅に着くと、ひしめき合っていた人集りは降りていき、また車内は適度なすき具合を見せた。
「茜」
遮るものがなくなり、俺は声を掛ける。
「あ…純さん」
「純」
茜の言葉と被るように声が聞こえてくる。
その声の主。
…やっぱり。
「陸...」
俺と陸にだけわかる形で不穏な空気が漂う。
「お前ちゃんと守ってやれよ」
陸がそんなこと言うもんだから、心の中にどんよりとしたものが広がってくるのがわかった。
「お前に言われたくない」
敵意を剥き出しにして睨むと、陸の胸元に紅い染みが付いていた。
「また痴漢に遭ってたんだよ」
「あの、陸さんに助けていただいて…」
茜が付け加えて言う。
その唇の色と陸の服に付く色が一緒だと気付き、完全に俺の心は真っ黒に染まった。
「…こいつは俺のだから」
「茜」
遮るものがなくなり、俺は声を掛ける。
「あ…純さん」
「純」
茜の言葉と被るように声が聞こえてくる。
その声の主。
…やっぱり。
「陸...」
俺と陸にだけわかる形で不穏な空気が漂う。
「お前ちゃんと守ってやれよ」
陸がそんなこと言うもんだから、心の中にどんよりとしたものが広がってくるのがわかった。
「お前に言われたくない」
敵意を剥き出しにして睨むと、陸の胸元に紅い染みが付いていた。
「また痴漢に遭ってたんだよ」
「あの、陸さんに助けていただいて…」
茜が付け加えて言う。
その唇の色と陸の服に付く色が一緒だと気付き、完全に俺の心は真っ黒に染まった。
「…こいつは俺のだから」