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支配~control~
第10章 支配
「茜」

「純さん」
ベッドで見つめ合う。

ここに来たのは、あの一晩中抱き合った日以来で。
あの時と何も変わらない雰囲気に少し安心感を覚える。

「…ごめんな」

純さんの顔はずっと曇っていて。
何度も何度も謝罪の言葉が出てきた。

「もう、謝らないでください」

私は、彼の言葉を続けた。
『ごめんは過去の言葉なんです…だから、未来の言葉を言ってください』
彼が私に教えてくれたこと。
「ありがとうって…言って」

「お前…それ…」

「純さんの大切な、大切な友達が教えてくれた言葉...」

「俺…あいつには敵わないって思ってる」
純さんの瞳をただ見つめる。
「昔からあんなんで…いつもどんな時でも、あのままなんだ」
…。
「だから、まるっきり嫉妬…格好悪いよな」
くしゃっと髪を掻き上げる。

「そんなあなただから…」
ぎゅっと抱き締めて続けた。
「不器用で、歪んでて、いつも自信満々に見えるけどでもどこか不安気で…だから、そんなあなただから、私は近くにいたい…」

「…茜」
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