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第2章 天使と悪魔

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ふぅ。
部屋を出て一息つく。

茜のあの不安そうな顔…。
その顔が頭を過ぎり、ぞくっと身体が熱くなり、震える。

茜が達する姿は、何とも言えないくらい色っぽくて、その姿を俺に断りもなく他の奴に見せる…。

それが許せなかった。

俺がそうさせていたのはわかってる。

されでも…。

ふぅ…。
また大きく息を吐く。


…ただの嫉妬だ。

くしゃっと髪の毛をかきあげる。

それなりに付き合い、経験もしてきたが、女にこんな感情を持ったのは初めてで笑えてくる。

あいつを誰にも盗られたくない。
俺だけを見ていて欲しい。

独占欲、支配欲。

「…歪んでるな」
ぼそっと呟き、歩き出す。


もう後戻りは出来ない。


でも、あいつが、本当に拒絶した時、

その時は…自由にさせてやろう…。