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支配~control~
第2章 天使と悪魔
男が扉を開こうとした瞬間、ガチャガチャと玄関から鍵の音がした。
男は動きを止める。

「あれ、俺、鍵開けっ放し…」
玄関から聞こえてきた声、それは純さんのものだった。

「純、お前何してんだよ」

「え、いや、それこっちの台詞…」

「鍵開けっ放しで物音聞こえたから、いるのかと思ってさ」

「…入ったのか?」

「いや、入ろうとしたとこ…てか、誰かいるのか?」
男は部屋を指差す。

「あ、あぁ…イヌ」

「犬ぅ?お前が?」
ははっと豪快に笑う。
「まぁ良いけど…てか、どこ行ってたんだよ」

「あぁ、コレ…」
そう言って、コンビニの袋を見せた。
「それより何の用だよ」

「いや、ちょっと飲みに行かねー?」

「あー…今日はちょっと…」
断ろうとするのを遮って男は続ける。
「ま、ブルースカイで待ってるから」

「え、おい…」
呼び止めるのも聞かず、男は玄関から出て行ってしまった。
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