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Hounds of Love
第6章 電車のボックス席

「声出すなよ」
いつも乗る満員電車なら、私も警戒していた。
でも、今日は少し部活が長引いて、いつもの帰宅ラッシュとは被らなかったから。
まさか。
こんなすいている電車で痴漢に遭うなんて…。
「生徒手帳出せ」
震える手で私は渡した。
「ふーん…ナツちゃんって言うんだ」
男は舌なめずりをしながら顔を近付けてきた。
お酒を飲んでいるのか、ぷーんと臭ってくる。
「やめ…」
「やめないよ」
男はニッと笑ってぴしゃりと言い放った。
その笑顔に私は震えた。
いつも乗る満員電車なら、私も警戒していた。
でも、今日は少し部活が長引いて、いつもの帰宅ラッシュとは被らなかったから。
まさか。
こんなすいている電車で痴漢に遭うなんて…。
「生徒手帳出せ」
震える手で私は渡した。
「ふーん…ナツちゃんって言うんだ」
男は舌なめずりをしながら顔を近付けてきた。
お酒を飲んでいるのか、ぷーんと臭ってくる。
「やめ…」
「やめないよ」
男はニッと笑ってぴしゃりと言い放った。
その笑顔に私は震えた。

