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雨のち晴れ
第1章 曇り空
「凛ちゃん」
低めのはっきりした声。
私はその声がする方を振り返った。

「…っ、そんな顔で何してんの」
目からこぼれ落ちてる涙を拭ってくれた。
それなのに、更に私の目からは涙が溢れて止まらなくなる。

「あー…とにかく、俺ん家来いよ」
その人は私の手を引いて歩き出した。

手を引いて、歩幅を合わせて歩いてくれる彼。

いつもぼろぼろの私を助けてくれる。


まるでヒーローのように...。
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