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伝わらない想い
第7章 素直な気持ち
「蘭ちゃん、大丈夫?」

「あ、茜さん...」
カウンター越しに心配そうに座っていた。

「大丈夫です...」

「これ、おかわり貰って良い?」

「はい、どうぞ...」
空になったビールグラスを取り替える。

「ありがとう」
既に結構飲んでいるはずなのに顔色一つ変わらない。

「お酒、強いんですね」

「ん?そうかな」
にこっと可愛く話す声はやはり少し酔っているのか...。

「あっち、良いんですか?」

「んー...なんか、ね…ちょっと、邪魔みたいだから...さ」
茜さんは俯きながらグラスの滴を指でなぞった。

ボックス席の方に目をやると、あの人が陸の腕に絡み付き楽しそうに話をしている姿が見えた。
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