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伝わらない想い
第8章 人を愛するということ
「茜ちゃん」
「蘭ちゃん、お待たせ」
今日は休み。
お父さんとお母さんの結婚記念日。
この日だけは何曜日でも毎年お店を休んでお祝いしてる。
今日はふたりの思い出の場所でディナーをするらしい。
私はこの間約束したアヒージョの作り方を教えるために、仕事終わりの茜ちゃんと、このカフェで待ち合わせをしていた。
「待ったでしょ、ごめんね」
「大丈夫、お疲れ様」
茜ちゃんが私の目の前に座ったのを見計らってか、店員さんがオーダーを取りにきて、それぞれ、アイスティーとアイス珈琲を頼む。
「これ、私のレシピ本をまとめてみたんだけど…」
そっと小さなノートを差し出した。
「え、見て良い?」
もちろん、と、うなずく。
すぐにノートを手に取り、1ページ1ページ真剣な表情で読んでいく茜ちゃん。
私はそんな彼女の姿をただ見つめていた。
「蘭ちゃん、お待たせ」
今日は休み。
お父さんとお母さんの結婚記念日。
この日だけは何曜日でも毎年お店を休んでお祝いしてる。
今日はふたりの思い出の場所でディナーをするらしい。
私はこの間約束したアヒージョの作り方を教えるために、仕事終わりの茜ちゃんと、このカフェで待ち合わせをしていた。
「待ったでしょ、ごめんね」
「大丈夫、お疲れ様」
茜ちゃんが私の目の前に座ったのを見計らってか、店員さんがオーダーを取りにきて、それぞれ、アイスティーとアイス珈琲を頼む。
「これ、私のレシピ本をまとめてみたんだけど…」
そっと小さなノートを差し出した。
「え、見て良い?」
もちろん、と、うなずく。
すぐにノートを手に取り、1ページ1ページ真剣な表情で読んでいく茜ちゃん。
私はそんな彼女の姿をただ見つめていた。