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伝わらない想い
第9章 伝えたい想い
「素敵な結婚式だったね…」
夕焼けが空を赤らめる。
燃えるような赤。
そんな赤が、すーっと黒に覆われていく。
「そうだな」
「...陸、一緒に住もうって話しだけど…」
「ん?」
「...私、もう大丈夫だからね」
「え?」
「今日はちゃんと自分の部屋帰るから...」
夜中から陸には迷惑を掛けた。
多分、私を心配して陸はあんなことを言ってくれたんだ。
好きだって言ってくれた。
愛してるって...。
それだけで、私の心はぽかぽかしてくる。
だから、そんなに急がなくても大丈夫。
一緒に住むってなると、生活が変わる。
まして、私は夜の仕事。
生活スタイルも合わない...。
きっとすぐに嫌な所が出てくる。
もしそうなったら…。
せっかく伝わった想いが、すぐに壊れてしまうかもしれない。
そんなの...嫌だ。
「俺が嫌なんだ」
え?...。
「俺が蘭とずっと一緒にいたいんだよ」
繋ぐ陸の右手に力が籠る。
その力とは裏腹に、顔はすごく優しくて...。
「俺の我儘なんだ」
静かに言った。
「ほら、行くぞ」
陸は左手でブルースカイの扉を押し開けた。
夕焼けが空を赤らめる。
燃えるような赤。
そんな赤が、すーっと黒に覆われていく。
「そうだな」
「...陸、一緒に住もうって話しだけど…」
「ん?」
「...私、もう大丈夫だからね」
「え?」
「今日はちゃんと自分の部屋帰るから...」
夜中から陸には迷惑を掛けた。
多分、私を心配して陸はあんなことを言ってくれたんだ。
好きだって言ってくれた。
愛してるって...。
それだけで、私の心はぽかぽかしてくる。
だから、そんなに急がなくても大丈夫。
一緒に住むってなると、生活が変わる。
まして、私は夜の仕事。
生活スタイルも合わない...。
きっとすぐに嫌な所が出てくる。
もしそうなったら…。
せっかく伝わった想いが、すぐに壊れてしまうかもしれない。
そんなの...嫌だ。
「俺が嫌なんだ」
え?...。
「俺が蘭とずっと一緒にいたいんだよ」
繋ぐ陸の右手に力が籠る。
その力とは裏腹に、顔はすごく優しくて...。
「俺の我儘なんだ」
静かに言った。
「ほら、行くぞ」
陸は左手でブルースカイの扉を押し開けた。