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伝わらない想い
第5章 伝わらない想い
「だったら...だったらちゃんと愛してやれよ」

「ちゃんとってなんだよ」
純が、ガンっと大きい音を立ててグラスを置いた。

その音で店中の注目を浴びる形になる。
それでもお構い無しに純が叫んだ。

「お前みたいに、ちゃんとした愛とか恋とか...そんなのわかんねぇよ」

「純...」

「俺のこの気持ちが愛だの恋だのって言うもんなら、俺はあいつを不幸にするだけだ...」

苦しそうに切なそうに純の声が店に響いていた。


こいつが抱えている闇が一体なんなのか。
俺には解らない。

けど、これだけはわかる。

2人が心の底から想いあっているということ。

それなのに。

愛し合っているのに。

なんで離れるんだ...。

「純、茜ちゃんはな...」

「もう放っとけよ」
俺の言葉を遮るように純は言った。

どこまで意固地になってんだよ。

「お前みたいな奴と付き合った方があいつは幸せになれるんだよ」

...
俺では彼女を幸せに出来なかったからお前に言ってんだろ。
俺が幸せに出来るなら、こんなことお前に言ってねぇよ。
ムカつくけど、彼女を幸せに出来るのはお前しかいないんだよ。
この3ヶ月。
彼女と一緒にいて、嫌という程感じたんだ。

頭の中で何を言ったらこいつに伝わるのか考えていた。


その時。
「勝手なこと言わないで」
こいつの心を溶かす唯一の声が聞こえてきた。
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