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友達でいるしかない
第7章 時の流れ
『則孝~~?お前おせ~よ。クラス会さっきおわったぞ」

『マジか…こっちは今仕事終わったところだ…今からどこに向かうんだ?』

『どうすっかなぁ~って決めかねてるところ…とりあえず、こっちまで来いよ。店決まったら連絡入れるわ』

そう言って電話は切れた。
ここからだと特急の電車に乗っても1時間はかかる。
実家に泊まる予定だったから遅くまで飲んでも問題もない。
とりあえず、特急に飛び乗って学生の時まで住んでいた懐かしい町に2年ぶりに足を向けた。

駅について外に出てみると2年前と変わらない景色が広がっていた。
商店街を歩いて目的地の居酒屋までのんびりと歩く。
22時を回った商店街はほとんどの店がシャッターを閉め閑散としていた。
こんな時間にここを通ることはほぼなかったと懐かしくも感じた。
その商店街の路地を入ったところに遅くまでやっている居酒屋ができたとのこと。
外からでも賑わっているのが分かるぐらい話し声が聞こえてくる。
ドアを開けて覗いてみると奥の座敷に座っている仲間が目についた。
向こうも気が付いたようで手をブンブンと俺に振ってくる。

「のりたかぁ~~遅い」

「悪い悪い。どうしても抜け出せない仕事があって…だけどこれには間に合ってよかった」

生ビールを頼みながら座敷に上がりこむ。
美鈴の横に座りながら文香を探すがどこにも姿がない。
最初から帰ってこなかったのか、それとももう帰ったのか見当もつかない。
ここにいつメンバーに聞けばいいことなのに聞けない。
俺の気持ちなんてそっちのけで酔っ払いどもが絡んでくる。
2年ぶりに会う友達の時間も楽しくないわけではない。
昔話に話に花を咲かせ懐かしむ。
ビールを飲みながら楽しんでいると懐かしい声が聞こえてくる。
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