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友達でいるしかない
第7章 時の流れ

「バレバレ???」

その場を笑ってごまかす。
そんな俺を不思議そうに見て、右手が軽く動く。
一瞬止まった指が俺の頬をつつく。

「元彼女、見る目あるじゃん」

ちょっと馬鹿にした言い方にイラッとする。
俺の事を慰めてくれようとしてるのだろうと分かるが俺の気持ちを知らない文香にイラッとした。
何も言わずに文香を睨みつけ、その指を軽く噛む。

「痛ったぁ~~指噛んだぁ~」

指を引っ込めようとするのを腕をつかんで阻止する。
俺は何をしたいのか。
自分でも分からない。
分からないけど何かがイライラさせる。
大人げないのも分かっていた。
文香は俺の横腹をくすぐったり、鼻をつまんだりして応戦してくる。
だけど俺は引かない。
何に勝負をしているのかさっぱり自分でも分からない。
全てが分からない…

「あらぁ~相変わらず仲いいわねぁ~。はい。ビールとおつまみね。半個室だけど程ほどにね」

おつまみを置いて、じゃれているとしか思われていない俺たちを諭していく。
文香の目が女将さんにすがってるのがよく分かる。
そんなに、もう俺が嫌なのだろうか…
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