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恋いろ神代記~神語の細~(おしらせあり)
第3章 誓約
「……っ!」
その刺激にびくんと身体が震える。指はそのまま乳房の方まで玉の緒を辿ると、勾玉に行き着いたところでそれをすくい上げた。
「……見ていろ」
「……え?」
また口吸いを求められるのかと思うほど近くに抱き寄せられ再び視線を絡め取られた神依は、なすがままに浅い黄金色をした男の瞳に時を預ける。
互いに、一心に、見つめ合って……そんな色めいて交差する眼差しの中心で、男は指先で緒に連なる玉をひとつふたつとなぞり、ふと丸い白翡翠で手を止めると、何事かそれをかじるように歯でくわえた。
「日嗣様……?」
「……」
一体なにをと口を開けば、やはり見ていろ、と視線で諭される。それに神依が頷けば、日嗣もまたわずかばかりの時間、何か思案するように瞼を閉じた。
存在を確かめるかのように手探りで頬に触れられ、神依はその指先のくすぐったさに、仔猫が甘えるように何度も手のひらに頬を擦りつける。ここにちゃんといる、と示したつもりだったのだが、何故か男には笑われてしまった。
けれど日嗣もまたその意を理解し、導かれるまま神依の頬を両手で抱き──再び目を開いて視線を交わすと……ぱきん、と。
その刺激にびくんと身体が震える。指はそのまま乳房の方まで玉の緒を辿ると、勾玉に行き着いたところでそれをすくい上げた。
「……見ていろ」
「……え?」
また口吸いを求められるのかと思うほど近くに抱き寄せられ再び視線を絡め取られた神依は、なすがままに浅い黄金色をした男の瞳に時を預ける。
互いに、一心に、見つめ合って……そんな色めいて交差する眼差しの中心で、男は指先で緒に連なる玉をひとつふたつとなぞり、ふと丸い白翡翠で手を止めると、何事かそれをかじるように歯でくわえた。
「日嗣様……?」
「……」
一体なにをと口を開けば、やはり見ていろ、と視線で諭される。それに神依が頷けば、日嗣もまたわずかばかりの時間、何か思案するように瞼を閉じた。
存在を確かめるかのように手探りで頬に触れられ、神依はその指先のくすぐったさに、仔猫が甘えるように何度も手のひらに頬を擦りつける。ここにちゃんといる、と示したつもりだったのだが、何故か男には笑われてしまった。
けれど日嗣もまたその意を理解し、導かれるまま神依の頬を両手で抱き──再び目を開いて視線を交わすと……ぱきん、と。