• テキストサイズ
恋いろ神代記~神語の細~(おしらせあり)
第3章 誓約
「お前にはもう既に名を与えてある。確かに今のお前は神ではないが、それだけで多少は違ってくるだろう。それに……これは本来、対で成さねばあまり意味のないまじないなんだ」
「でも」
「心配するな。足りない分は俺の玉の方が補ってくれる。何せこれは、あのお婆様からの賜り物だからな」
「……天照様」
日嗣の口からその言葉が出るのと同時に、神依の頭の中にぴょんぴょんと跳ねるように駆ける一人の童女が現れる。
 こちらに戻ってより、自分のどんな振る舞いがあの女神の琴線に触れたのか、折に触れては家内を気遣う文を寄越してくれた。ただ一度だけ抱きしめた、あの時の童女の姿は、確かに今胸に抱く子狐と同じくらい愛らしいものではあったが……。
「本当に大丈夫かなあ……」
「ああ」
「ん……分かりました。童が言ってました、日嗣様の玉の緒は世に二つと無い稀なものだと。だから私は巫女として私自身の童を、また同じように……稲依として、あなたを信じます」
「それでいい。良い子だ」
ちゅ、と親愛を示す口付けをされ、神依は頬を染めそっと日嗣の胸元に身を寄せる。そのまま指先で、玉の連なる首飾りをすくうが、どの粒がいいのか分からず日嗣に目で問うた。
/183ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ