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サイドストーリー7
第13章 あなた~you~
「乃恵、そんなヤツ置いていくぞ」
そう言って、無理やり手を引いて乃恵をさらえば
「岡部先輩、今日はどうしたんですか?」
「直帰になったから、迎えに来た。迷惑だったか?」
イヤな場面と自分の狭い心に嫌気がさして、ぶっきらぼうに答えて
自分の発した嫌味な言葉をさらに嫌悪する。
それなのに乃恵はニコニコ嬉しそうで・・・
「うわ。迎えに来てくれたんですか!
ここ数日、残業続きで忙しかったのに。
疲れているでしょうから、本当は帰って休みたかったですよね」
「・・・・」
「なのに私に会いに来てくれて嬉しいです!」
この・・・純粋さに、俺は絶対に一生勝てない。
残業でろくに話せない毎日の恨み言の一言もない。
「乃恵、俺の名前知ってる?」
俺も白木にあてられたか・・・
「はい」
「じゃぁ、名前で呼んで」
「渚先輩」
大嫌いな親がつけたこの名前を
呼ばれて嬉しいと感じたのは生まれて初めてだ。
「うん。その一言で疲れも吹っ飛ぶ」
「え?これで、ですか?」
「うん。これからは名前で呼んで」
「はい。渚先輩」
乃恵は思いっきり背伸びをして、俺のほほにそっとキスをした。
END****
そう言って、無理やり手を引いて乃恵をさらえば
「岡部先輩、今日はどうしたんですか?」
「直帰になったから、迎えに来た。迷惑だったか?」
イヤな場面と自分の狭い心に嫌気がさして、ぶっきらぼうに答えて
自分の発した嫌味な言葉をさらに嫌悪する。
それなのに乃恵はニコニコ嬉しそうで・・・
「うわ。迎えに来てくれたんですか!
ここ数日、残業続きで忙しかったのに。
疲れているでしょうから、本当は帰って休みたかったですよね」
「・・・・」
「なのに私に会いに来てくれて嬉しいです!」
この・・・純粋さに、俺は絶対に一生勝てない。
残業でろくに話せない毎日の恨み言の一言もない。
「乃恵、俺の名前知ってる?」
俺も白木にあてられたか・・・
「はい」
「じゃぁ、名前で呼んで」
「渚先輩」
大嫌いな親がつけたこの名前を
呼ばれて嬉しいと感じたのは生まれて初めてだ。
「うん。その一言で疲れも吹っ飛ぶ」
「え?これで、ですか?」
「うん。これからは名前で呼んで」
「はい。渚先輩」
乃恵は思いっきり背伸びをして、俺のほほにそっとキスをした。
END****