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サイドストーリー7
第20章 セカンドラブ③
「大きな声を出すな。大丈夫だ」

そう言いながら立ち上がった主任は私の肩に手を置いて
小さく息を吐きだした。

少し、その身体がゆらりとしたときに、私は迷わずタクシーを止めて
「大船記念病院まで」
主任に有無を言わせずに運転手にそう告げる。

「病院?平気だぞ」
「平気じゃありません。丁度直帰ですし。文句は言わせません」

プレゼンまでの準備の期間を思い出してぞっとする。
私はどれぐらい仕事をしただろう。
他の案件もあって、このプレゼンに全力投球は出来なかった。

その分、主任に負担が回っていたはずだ。

主任だって村上物産だけじゃないのに。

自分の作った資料の割合を計算する。
そして主任の作った資料の多さに涙が出そうになった。

何が・・・
勉強になる、よ。
何が、盗めることは盗む、よ。

大半がおんぶにだっこのプレゼンだった。

「すみません・・・でした。私が至らないばっかりに
主任が無理をしすぎたんですね」

思わずポロリと流した涙とその言葉に主任が笑う。

「何言ってんだ。池田がいなかったら村上はとれてなかったよ」

そう言ってくれたけど、行った病院では医者にはっきりと働きすぎだと注意された。

点滴だけで帰宅を許されて、病院を出たところで
「今日はありがとう。久しぶりに土日はゆっくり休め」
それでも私を気遣う主任に

「何言ってるんですか?一緒に家まで行きますよ」
初めて私は強気に言い返した。
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