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美術教師の羞恥奴隷
第51章 部員登場 ■亜美子編②■
「え、あ……いや……」

 気まずさと後ろめたさからか、上手く言葉が出てこない俊哉。

 藪下は別段答えを期待していたわけでもないらしく、クスクス笑ってから言った。

「ん~、モデルの蓬澤の体力が尽きたかもしれないな。非常に残念ではあるが、今日のデッサンは中止としたい。やはり、モデルの体調を第一に考えないといけないからな」

 この声に、残念がる様子を見せる男子は一人もいない。

 後始末を終えた後、俊哉と共にそそくさと服を着ながら、亜美子は声を荒げて言った。

「気遣うようなことを言っても、やったことの最低さは変わりませんよっ!」

 藪下はそう言われても、表情一つ変えずに、亜美子に耳打ちする。

「モデル代は、さらに弾もう。滝沢先生の件も、私がちゃんと処理しておいてやるから」

 こう言われて、またしても亜美子の抗議はトーンダウンせざるを得なくなってしまう。

 まず、俊哉を含む男子を全員下校させてから、部屋に残った藪下と亜美子は、最後のデッサンの日取りについて話し合った。



                 【亜美子編② 了】




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