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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第6章 身体が先か、恋が先か――


 抱きしめられ、彼の胸の音が伝わってくる。これ程に人の温もりを感じた事など無かった様な気がする。

 幼い頃――まだ両親が仲の良かった頃――とんでもなく昔に思えてしまう――

 夜は二人の間に挟まって眠っていた自分。怖い夢を見て目覚めた時、大きな胸の中で包んでくれたパパ――

 しのの涙が溢れ、堺の腕を濡らした。



「しの……泣いてる」

「泣いてないもん……んっ」



 堺はしのの涙を唇で掬いながらキスする。

 しのは泣き止むどころか、彼の仕草によってまた新たな涙を流してしまう。



「大丈夫……?しの……?」




 気づけば、心配そうな表情で堺はしのを覗き込んでいた。

 しのは内心しまった、と思っていた。涙を見せたらいけないとブレーキをかけていたのに。

 
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