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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第7章 女帝との対面
「いい加減にお顔をあげたらどうかしら?」
「いっいえ……僕は……っ」
堺は固まってしまったかのように同じ姿勢でいる。いや実際に彼の身体は固まっていた。突いた両手はジンジンと痛み、固い床に付けた額は熱を持って汗ばみ、両足は痺れが切れてしまって、非常に苦しい状態であった。
突然小百合の両手が堺の顔に添えられ、彼は無理矢理上を向かせられた。
屈んだ小百合と堺は至近距離で見詰めあう格好になり、堺は青くなったり赤くなったり忙しい。
小百合は長いウエーブのかかった髪をひとつに後ろで束ね、広い形のよい額に少し皺を寄せ、魅惑的に笑った。
女優だったという彼女はやはり美しい。しかも、迫力のある容姿だった。大きな目はしのに似ている――と堺が思った瞬間、小百合は思いもかけない事を切り出した。
「提案なんだけど……貴方、しのの愛人になってくださらない?」

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