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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第3章 混・乱・事変
しのは、何故先程会ったばかりの人の声を覚えていたのだろう――と一瞬戸惑ったが、その答えが掴めそうな気がした矢先に堺の痛そうな呻き声が聞こえ、インターホンに向かって命令口調で言った。
「わかりました、とにかく今開けますから上がってきて下さい。手当てしますから!」
『え……し……しかし』
「私、今着替え中なんで、玄関のドアも開けておきますから勝手に入って下さいね」
『着替……えええええ――っ……うわあ』
またドスン、という派手な音がしたが、しのはそれについて深く考えるのは止めて急いで身支度を始めた。
濡れた身体を拭き、髪を乾かしながら、何故すんなりと初対面同然の人間を――しかも男性を家に上げる気になっている自分に問いかけていた。
――私、一体どうしたの?家に人を呼ぶなんて、今までしたことないのに――

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