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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第3章 混・乱・事変
――ずっこけっ……て。あ、僕の事か――
自分がそう呼ばれた事を理解するのに何秒かかかった堺だが、自分の腕を握るしのの白く柔らかい手が暖かいことに安堵した。
小さな剥き出しの華奢な白い肩が少し震えてはいるが、堺を見上げるその瞳は焦点もはっきりしていて力強い輝きを放っていた。
部屋のドアを開けて何度か「こんばんは」と声をかけたが応答がなく、そういえば勝手に上がってこいと言われた事を思い出し、遠慮がちに中へ足を踏み入れたが、リビングで踞り譫言を呟きながら震える彼女を見付け、気が付けばその背中を擦っていた堺だったが、今頃になり彼女が身体にバスタオルを巻いただけの姿なのに慌てる。
「……す……すいませんっ……気分が悪そうだったからつい――」
堺は真っ赤になってしのから手を離し飛び退き、その弾みでまたひっくり返ってしまう。

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