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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第3章 混・乱・事変



 声を掛けたのはしのだった。

 もう、しのは裸ではなくちゃんと服を着ていた――スカイブルーと白のギンガムチェックの前開きのパジャマ――下のズボンはショートパンツで白く柔らかそうな太股が覗いている。

 服を着ていて安心したが、パジャマ姿でも堺には刺激的だったようで、正視できずに横を向いた。

 すると運悪く――というか堺がそそっかしいのだが……壁に鼻を直撃してしまう。



「ぶえっ――」



 鼻を押さえる余裕すらなく、目の前に星がキラキラ飛んでいる。

 呻きながら足を滑らせて、またひっくり返ってしまった堺に、しのは唖然とした。

 堺は鼻血を流しながらヨロヨロ身体を起こし、土下座する。



「も……申し訳ありませんっ!」

「――?」



 しのは首を傾げる。



「き……君に怪我をさせてしまった」

「ああ……こんなのかすり傷だし、あなたのせいじゃないから」

「そそそそそれにっ」

「……それに?」



 顔をふと上げると、屈みこんだしのと堺の目が合って、堺の頬は朱色に染まる。

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