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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第3章 混・乱・事変
口をつぐんで赤くなり下を向いてしまった堺を見て、しのは大いに戸惑っていた。
自分よりも歳上の男性なのに、このテンパりようは何なのだろう?
堺が言いたい事が何なのか、しのは大体察していた。偶然唇がぶつかってしまったり、裸を見られてしまったり……
最悪の出会いと言っても良い。
(……この人……凄く照れて顔も首も赤い……ひょっとしたらシャツの下も真っ赤になってたりして? でも普通こんな時に恥ずかしがって俯いたりするのは女の子の方じゃないの?それに……何故だろう……私……)
しのは堺よりも姿勢を低くして、その真っ赤な顔を覗き込む。
堺は目を丸くしてまた飛び退きそうになるが、しのが彼の手を掴んだので転倒は免れた。
「手当てしますね」
「えっ……むむむっ」
「じっとして動かないで下さい」
しのは、まず湿らせたガーゼで鼻血にまみれた彼の顔を拭き取り、傍らにある救急箱から軟膏を出して左の薬指で優しく塗っていった。

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