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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第4章 混・乱・事変②
リビングへ入ると、しのはテレビの前にちょこんと座ってリモコンを手に歌番組を観ていた。
聞き覚えのあるポップで可愛らしい曲と画面の中で歌い踊る少女たち――そうか、彼女たちはオリオンだ――と堺は思う。
「お、お風呂ありがとうございました」
吃り、気をつけの姿勢でお辞儀する堺をしのは座ったままで振り返ると、クスリと笑みを溢す。
「ごめんなさいそんな柄で……」
「い、いえ、全然大丈夫……」
「そのパジャマね……デビューして初めて貰ったお給料でパパにプレゼントした物なの」
「えっ」
――そんな大切な物を自分が着て良いのかと堺は思わずパジャマの裾を掴んだが、しのは寂しげな色をその瞳に浮かべ言った。
「でもその頃……パパとママがゴタゴタし始めた頃で……パパもそれどころじゃなかったみたいで……封も切らずに置きっぱなしのままだったの」

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